ワイン王国フランスの産地②
前回フランスのワインの主な産地についてご紹介させていただきました。
本日はその続きからになります!
アルザス
偉大なリースリングを醸す白ワイン産地
白ブドウの国際品種であるリースリングの産地といえば、アルザス地方です。
アルザス地方はフランスの北東、ドイツとの国境にあるライン川沿いに広がるとても細長い地域です。
西にあるヴォージュ山脈のおかげで雨が遮られ、フランスで最も降雨量が少ないワインの産地で、
冷涼ながらも日照量があり乾燥しているという恵まれた気候を持っています。
その気候から生まれるリースリングは、色濃くピュアで力強い果実味がありながらも豊富な酸とミネラルをもつ芯のあるワインとなります。
ものによっては白ワインのロマネ・コンティと称され、30年以上の熟成に耐えられる偉大なワインもあります。
アルザス地方は歴史上何度も所有者の変わったワイン産地で、そのたびに戦火にさらされ、葡萄畑を失ってきました。
その苦難の中でもあきらめることなく何度も立ち上がり、
葡萄畑を再興してきたアルザスの生産者達の心が、ワインの中に生きているように思います。
ロワール
ロワール川流域に広がる「フランスの庭」
ロワール地方は、フランス西部を東西約1,000㎞に渡って流れるロワール川一帯に広がる一大産地で、
その美しい景観から「フランスの庭」と称されます。
ここは、白ブドウのソーヴィニヨン・ブランの産地として有名です。
気候が冷涼なため、作られるワインにはレモンやライムといった酸味を感じさせる柑橘系の香りがあり、
ソーヴィニヨン・ブラン特有のハーブを感じさせる爽やかな香りがより特徴的に表れます。
ソーヴィニヨン・ブランはロワール川の上流域での栽培が盛んですが、
下流域では白ブドウの品種であるミュスカデやシュナン・ブランが代表的な品種となります。
大西洋に近い下流で生産されているミュスカデは、フレッシュな柑橘系の香りと軽快な口当たりが特徴で、日本の甲州ともよく似ています。
東西に広いエリアのため、ブドウ品種も幅広く栽培されており、赤ワインではカベルネ・フランの代表的な産地でもあります。
カベルネ・フランは、ベリー系の果実味と野菜の青い香り(よくピーマンと表現されます)を感じさせる清涼感のある赤ワインになります。
シャンパーニュ
フランスにおけるブドウ栽培産地の北限
シャンパーニュ地方で栽培される主要な品種は、ピノ・ノワールとシャルドネ、ムニエの3つです。
多くのシャンパンは、この3つの品種のブレンドによって作られます。
輸入国としてトップ3に入るほど日本でも愛されるシャンパンですが、意外と他のスパークリングワインと混同されがちです。
世界でシャンパン(シャンパーニュ)と呼べるワインは、このフランスのシャンパーニュ地方で作られたもののみとなります。
シャンパーニュ地方は、フランスの主要なワイン産地としては最も北に位置します。
そのため、ブドウ栽培にとっては厳しい土地でもあり、古くから「アッサンブラージュ(調合)」という考え方が生まれました。
これは年ごとや区画ごとにワインをストックしておき、出来のあまり良くない年であれば、
良い年のワインをブレンドすることで、納得のいくものをリリースするという方法です。
この方法を考え出したことは、「ドンペリ」で有名なシャンパンを生み出したと言われる
ドン・ピエール・ペリニヨンさんの大きな功績とされています。
ただ、発砲するワインを生み出したのは、冷涼な気候による偶然との説が有力です。
この地方の悩みであった気温の低さが強みに変わっていく面白いお話です。
美しく立ち上る泡を眺めながら、そんなことに思いを馳せるのもいいかもしれません。
いかがでしたか?
ワイン王国フランスでは様々な場所でワインが作られているのです。
ワインのことを知れば知るほどさらに飲みたくなってしまいます!
フレンチ料理に是非いかがでしょうか。
福井市春山のフレンチバル RATAFIAへ
店舗名:フレンチバル RATAFIA(ラタフィア)
住所:〒910-0019 福井市春山2-4-8 松井ビル1F
TEL/FAX:0776-43-1217
営業時間:18:00~翌1:00 定休日:日曜日